ゼロを探せ!!玉城外伝(生徒会指令!ロロを探せ!!のおまけです。)





ゼロを失い、地下活動を続けていたカレンは司令室で飲んでたコーヒーを吹き出した。

ネットTVにはゼロそのもののポーズと口調で『弟を探せ!!』と真面目に演説をするルルーシュの姿。

「ゼ・・・ゼロ、あんた私達をほっといて、こんなところで何を・・・。」


思わずつぶやいた一言に玉城が反応した。

「ゼロ!?
カレン、あいつがゼロなのか!!」

「え・・・。あの、そのえ〜っと・・・。」


口をもごもごとさせるカレンの横に居たC.Cが冷たい目で

「そんなわけないだろう。まだ学生だぞ?
あんな貧相なクソガキがゼロなものか。
な、カレン?」

と、冷静に言った。

「えっ!?ええっ!?・・・まぁそう、ちょっと貧相よね。胸板無いし、体育とか万年Eみたいな・・・。
でもクソガキとかはちょっと言い過ぎじゃない?
確かにキザで優柔不断で女ったらしでシスコンだけど・・・。」

C._Cよりよっぽど失礼な事を言ってる自覚はなさそうなカレンを驚いたように玉城が見る。

「へ?カレン、随分奴の事よく知ってるんだな〜・・・。それであいつ何者なんだ?カレン知ってるんだろ?まさか本当にゼロだったりしてな〜?」

「ほぇ!?あ、違うから、私何にも知らないから。ちょっと学生やってた時面識があったぐらいで。
ほら、なんかあの手の顔はそうっぽいかな〜?なんて・・・。
ね、C.C!」

再びC.Cに助けを求める視線を送るとさすが年を経た魔女だけあって今度も冷静な答えが返ってきた。

「ああ。あの手の顔の奴は間違いなくそうだ。
まぁそれはともかく、内密の話なのだが、あいつは実はゼロの叔母の娘の婿の弟の娘のいとこでゼロ直属の特殊工作員なのだ。
しばらく姿をくらませていたが、あいつに聞けば何かゼロの手がかりが得られるかもしれない。」

まじめくさって超胡散臭いことを言い出すC.Cにカレンは青ざめるが、玉城は感心したように言った。

「へ〜・・・。つまり早い話、ゼロの親戚って訳か。何か雰囲気似てると思ったんだ。
んじゃ、ゼロの行方も知ってるかもしれないな♪」


カレンはこの場にいたのが玉城だけでよかったと心底思った。

しかしその思いも次の瞬間吹っ飛んだ。

「なあカレン、あいつが言っていたアッシュフォード学園ってお前が前に行っていたところじゃないか。
ちょっと行ってゼロの手がかりが無いか聞いてこいよ。」

スーパーに行ってお菓子買ってきて、みたいなお気楽な調子の玉城にカレンは眉をひそめた。

「はあ?何言ってんの。あたし達はねぇ。お尋ね者なのよ。
のこのこ行ってごらんなさい。あっという間に捕まっちゃうわよ。
ましてあそこは私の顔知ってる人間がごろごろ居るのよ。冗談じゃないわ!!」

怒りをあらわにしても、玉城はちっともへこたれない。

「大丈夫だって!今なら部外者がわらわら押し寄せているみたいだし、ちょっと変装すりゃいいじゃん。」

「駄目だって言ってんの。変装したって、知った人が見りゃすぐわかるわよ。
とにかく居所はわかったんだし、ちゃんと準備を整えてからよ。」

「わかったよ!けっ。」

全然わかってないような感じで玉城は出て行った。



「ちっくしょう!こうなりゃ俺が直接行って調べてやる!!
しっかし、確かに指名手配されてるのは痛いよな。
それにどう変装してもイケメンすぎて注目されちまうし、バレる可能性だって無いわけじゃねーか。
・・・そうだ、宴会で使った道具で女装でもしてみっか♪
それにアッシュフォードって毎回美少女生息率?1に輝いている超名門校だし、こりゃ行くっきゃねーよな♪♪♪」


美少女見学と聞いてその気になった二人の新入りを率いて玉城がアッシュフォード学園に来て見ると、思ったとおり混乱を極めていて、門に立ってたらしい警備の者は賞金狙いの部外者やキス狙いの女たちによって簀巻きにされて放り投げられていた。

うひょ〜!
野郎はどうでもいいが、女たちは皆上玉じゃねーか!!
さすが名門!
あの女教師、超色っぽい。あ、あっちの美少女も捨てがたい!


もはや当初の目的を完全に忘れて鼻の下を伸ばしながらさまよっていると、いつの間にか女子寮に迷い込んでしまっていた。

外では暗がりと混雑のため男とばれなかったが、煌々と明かりの燈る寮内ではそうもいかない。

「嫌ぁ〜、女装した男が居る!!」

一人の女子が叫んだと思うと、他の女子たちも一斉に叫びだす。

ケダモノを見るような目の女子達に囲まれ、どうしようかと思っていたところに、スッと寄って来た女生徒が居た。

発展途上のためか、胸はあまり無いが、すらりとした均整の取れた体つきに、ふわふわのやわらかそうなアッシュブロンド。伏せがちなのに大きいとわかる瞳は紫水晶の色だ。
アッシュフォード学園の制服を着たカレンを見たことがあったが、それよりずっと可愛らしく女らしく、しとやかそうな凄い制服美少女だった。

可愛い・・・。

一瞬見とれてしまうも、今はそんな場合ではないとハッとする。

「ごめん、美少女ちゃん。絶対傷はつけないから・・・。」

小声でそう囁くと、玉城は隠し持っていた折り畳みナイフを美少女ちゃんに突きつけて逃走を図ることにした。
そのとたんである。


「・・・・・・誰が美少女ちゃん・・・?」


捕らえていた制服美少女が、ぼそっと地を這うようなどす黒い声を出した。

ぎょっとしたとたん、美少女ちゃんは身を沈めて束縛を解き、ナイフを叩き落したかと思うと体を反転させて強烈な蹴りを入れてきた。

そのまま倒れこんだ所を女生徒達に散々踏みつけられ、駆けつけた警察によって仲間もろともお縄となった。


とほほ・・・。
こんな事なら藤堂とかとブラックリべりオンの時捕まっときゃ良かった。

何だったんだ、あの美少女ちゃんは・・・。



その後藤堂たちとともに無事戦線復帰した玉城はゼロの臨時親衛隊長として来た、見ず知らずのはずのロロにいびり倒されることとなる。




     END








ついでに一言あればどうぞ(拍手だけでも送れます)
お名前 URL
メッセージ
あと1000文字。お名前、URLは未記入可。