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尽きない疑問 [ 中嶋×啓太@学園ヘヴン ]
例によって例のごとく、王様は逃亡中。
中嶋の手伝いをするために学生会室にやってきた啓太は、カタカタとキーを叩き続けている中嶋の背中に質問を投げた。
「あの、このファイルは」
「そっちの棚の2段目」
「コーヒー飲みますか?」
「まだいい」
「他に揃えるもの、ありますか?」
「庭の机の上にある、右の山」
「空気悪くないですか。窓開けましょうか」
「……」
「あ、そうだ。王様、どこに行っちゃったんですかね!」
「……」
紙の束を胸に抱え、空いている机に移動しながら、矢継ぎ早に質問を投げかけていく。
途中までは答えてくれていた中嶋も黙りこんでしまい、どうしていいのか分からない。やることがわからないのではない。この、圧迫感すら感じる重い空気をどうしていいのか分からない。
「あ、あの、中嶋さん」
「啓太」
「は、はい!」
言葉を遮られ、呼ばれたとおりに中嶋に近づいた啓太は、ネクタイを引っ張られて顔を寄せられた。
「!」
「うるさい」
低く叱咤され、しゅんとして噤んだ唇に、中嶋の唇が一瞬触れて離れた。
「い、今のは、どういう、」
「だから、うるさい!」
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訪問・拍手をありがとうございました!
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またのお越しをお待ちしております!
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「あの、このファイルは」
「そっちの棚の2段目」
「コーヒー飲みますか?」
「まだいい」
「他に揃えるもの、ありますか?」
「庭の机の上にある、右の山」
「空気悪くないですか。窓開けましょうか」
「……」
「あ、そうだ。王様、どこに行っちゃったんですかね!」
「……」
紙の束を胸に抱え、空いている机に移動しながら、矢継ぎ早に質問を投げかけていく。
途中までは答えてくれていた中嶋も黙りこんでしまい、どうしていいのか分からない。やることがわからないのではない。この、圧迫感すら感じる重い空気をどうしていいのか分からない。
「あ、あの、中嶋さん」
「啓太」
「は、はい!」
言葉を遮られ、呼ばれたとおりに中嶋に近づいた啓太は、ネクタイを引っ張られて顔を寄せられた。
「!」
「うるさい」
低く叱咤され、しゅんとして噤んだ唇に、中嶋の唇が一瞬触れて離れた。
「い、今のは、どういう、」
「だから、うるさい!」
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